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⑥ Black Bull 12y　ブラックブル 12年　¥800 / 880

※ ブラックブルは起源が1864年に遡る歴史あるブレンデッドスコッチのブランドで、禁酒法廃止後のアメリカを中心に他よりも度数の高い50％のブレンデッドスコッチとして人気を博していた。しかし時代の流れの中、知名度は薄れてしまう。ブランド権を得たボトラーズ会社のダンカン・テイラーのもと、2009年以来優れたブレンデッドを輩出し完全復権。国際的品評会で多数の賞を受賞している。12年はブランドのフラッグシップ的ボトルでモルト：グレーン比50：50、そして伝統のアルコール度数50%の贅沢な作り。バーボン樽、シェリー樽熟成のモルト原酒を使用。フルーツやミルクチョコを感じさせる重厚な仕上がり。SWSC2016での金賞など受賞歴多数。

完熟フルーツ系の甘みが印象的で、加えてクローブ＆ペッパー系のスパイス感、ココア系のほろ苦さが絡みます。度数50%の力強さがありながら、ブレンデッドらしいすっきりしたボディ感も感じられ、軽すぎず重すぎずバランスのいい飲み心地です。

少量加水するとアルコールの刺激が緩和され、非常にフルーティな甘い香りが引き立ちます。味わいも心地よい甘みが前に出て、ほろ苦さとスパイス感はフィニッシュに現れ、複層的な味わいになる印象です。これもオススメですね。
ロ

ックにすると初めに甘みが強調されたり、加水が進むとほろ苦さが前に出たりして、いろんな表情を楽しむこともできそうです。さらに加水が進んだ時の甘みの伸びも悪くなく、ロックも楽しめると思います。

⑦ Black Bull Peated Edition　ブラックブル ピーテッド　¥750 / 825

※ 2021年４月リリースの新商品。これまでにはない味わいを目指し、ブレンドの完成には丸１年を要したという。ピーテッドモルトをキーモルトに伝統の50％でボトリング。すっきりした口当たりから、ピートと甘みのあるフルーツの香味が心地よく相互に作用し、海辺の潮感やスパイス感などすべての香味要素がバランスよく統合された味わい。

口に含むとまず12年よりもフレッシュなイメージの爽やかな甘み。遅れてレモンピール系のほろ苦さを伴うピートスモーク。度数は同じ50%ですが、12年より少し低めに感じる印象です。甘みとピート感のバランスが非常によく魅力的なブレンデッドだと思います。

少量加水すると全体がぐっと柔らかくなり、驚くほど飲みやすくなります。甘み、ほろ苦さを伴うピートスモーク感の双方が軽くはなりますが（ピート感はフィニッシュでぐっと出てくるイメージ)、すっきりした飲み口は万人受けしそうな印象です。

ロックにするとかなりライトな味わいにはなりますが、魅力的な爽やかな甘みにはいい伸びがあり、フィニッシュに湧き上がるピートスモーク感も健在。ロックが好きな方にもお楽しみいただけるのではないでしょうか。