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★9月の新入荷⑩★Widow Jane Apple Wood Rye

2022.09.25

⑩ Widow Jane Apple Wood Rye ウィドウジェーン アップルウッド ライ ¥950 / 1045

※ ニューヨークで2009年に設立されたクラフトウイスキー蒸留所による実験的アメリカンウイスキー。ライマッシュのニューメイクスピリットをリンゴの木のインナーステイヴと共にバーボン樽で2年以上熟成。新樽熟成ではないため、規定上「ライウイスキー」にはならない。樽の影響が穏やかな分ライトな仕上がりながら、ライマッシュスピリットの個性が明確でなるほどリンゴ感を伴うフレッシュなウッド感とライウイスキーに通ずるスパイス感が楽しめる個性派。SWSC2020では金賞受賞。45.5%。

アメリカンウイスキーの規定において、そのメインカテゴリーであるバーボンやライウイスキーには様々な規定があり、そのひとつとして「チャーした新樽での熟成」が義務付けられています。これらの規定はもともとバーボンなどの品質を確保し、粗悪品が紛れるを回避するためのもので、大いに意義のある規定として長年守られてきています。

一方でそうした規定に外れた広義のアメリカンウイスキーには真に「ウイスキー」であるものを20%しか含んでいないものもあり、「バーボン」や「ライウイスキー」を名乗れるウイスキーはそれだけで「正統派ウイスキー」のお墨付きをもらっていると言えるわけです。

本品は熟成に新樽を使っていないこと以外は極めて真っ当なウイスキーの製造工程で作りながら、敢えて「ライウイスキー」を名乗ることを放棄し、バーボン樽+リンゴの木のインナーステイヴ(熟成の効果を高めるために木板を樽の中に入れること)による熟成を選んだウイスキーとなっています。

さて、そのお味ですが、新樽を使わないことで樽の影響が穏やかになっている分、アップルウッドの効果が明確に感じられます。リンゴはその木にもリンゴらしい香味があるんですね。その香味がバーボン樽由来のバニラ感と融合した個性的かつ魅力ある甘みにライマッシュらしい香ばしいスパイス感。余韻にはほのかにウッディなビター感が現れ、バランスよくまとまっています。若いウイスキーである印象は確かに受けますが、アメリカンウイスキーの新時代の到来を予感させる今までになかった味わいです。もう少し長く熟成させたものも飲んでみたくなりますね。

加水するとバニラ系の甘みのある香りがさらに高まる感じはありますが、味わいとしては幾分酒質の若さも出る印象もあり、ストレートの方がいいかな、というところです。

ちなみに、お客様から「未亡人ジェーン」って誰なんだろうね?というお話があったので書いておきますが、ブランド名の「ウィドウジェーン」は仕込水にその湧き水を使用しているニューヨーク州のウィドウジェーン鉱山に由来しています。鉱山がなぜその名になったのかも一応調べてみましたが、詳しいことは分かっていないようです😅

 

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