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10月の新入荷最後の１本はトリニダードのダークラムです。

⑬ Zaya Gran Reserva 16y　ザヤ グランレゼルヴァ 16年　¥750 / 825

※ ザヤは以前はグアテマラでロンサカパと同じ蒸留所で造られていたが、2006年にトリニダードラムとして生まれ変わった。16年はそのフラッグシップ製品。ウイスキーと異なり、最低16年熟成というわけではなく16年物原酒を含む製品。プリンを思わせるカラメル感を伴う甘いバニラ感にカカオや樽感を感じさせる軽い苦み、リンゴ系のフルーツ感が重なるなめらかな飲み心地。40%。

かつてサカパと同じ蒸留所で造られていた銘柄ということで、サカパとの共通点が気になるところ。しかし本品には特にサカパに近づけたアプローチというのは感じませんでした。蒸留所が変わって、完全に独自路線の銘柄となっていると言えそうです。サカパファンが「サカパっぽい別のものを」という意図で手を出すのはお薦めできません。サカパにはあまりないダークラム特有の石油っぽい「クセ」も少し感じられます。それなりに美味しいラムではあると思うので、先入観なしでお試しいただいた方がよさそうです。

バニラ香が明確な分、甘みを強く感じそうですが、クローブ＋ペッパー系のスパイス感やフィニッシュに現れるカカオ系のほろ苦さが味わいを引き締め、それほど「甘口」に寄った感じは受けず、バランスの取れた味わいだと思います。

ロックにすると各香味要素が万遍なく穏やかになる印象でバランスは崩れませんが、加水されることで開いてくる香味も特には感じないので、個人的にはストレートがお薦めです。

以上、10月の新入荷のご紹介でした。来月11月も今月に続き『ワールドモルト特集 2022 後半』として、様々な国のモルトウイスキーを中心に投入予定です。来月もよろしくお願いいたしますm(__)m。