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③ Glencadam 21y　グレンカダム 21年　¥2200 / 2420

※ ハイランドモルト。1825年創業の長い歴史があるが、2003年、ボトラーズ会社のアンガス・ダンディーがオーナーとなり2005年暮れに「15年」がリリースされるまでシングルモルトのリリースは皆無だったグレンカダム。それまではブレンデッドのスチュワーツ・クリーム・オブ・ザ・バーレイのキーモルトとしてや、その他のブレンデッドの原酒として使われてきた。現在でも生産は小規模で、知る人ぞ知る存在ながらその酒質への評価は高い。本品はバーボン樽による21年熟成。フルーティな香味と心地よいオーク感が長熟により昇華した申し分のない完成度。46%。

現在は様々なオフィシャルのシングルモルトがリリースされているグレンカダム。その中で「10年」、「15年」、「21年」はどれもバーボン樽熟成品。私は当店メニューにもある「15年」がとても好きなので、さらに熟成を上積みした本品を楽しみにしていたのですが、ん～、美味しいです😋

バニラ感とふくよかなモルト感を伴うまろやかな甘みに軽やかなオーク感とスパイス感が絡む味わい。品のよいフローラルな香味が鼻に抜けていき、甘みをさらに華やかに感じさせます。飲み下すと46％の程よい刺激と軽めのピリッとしたスパイス感。

後口ではスパイス感と共にバニラ＆フローラルな華やかな甘みと軽やかなオーク感が広がっていきます。オーク感にはタンニン感はあまり感じず、あくまでも軽やかで上品。苦みがほぼない分、ボディに重さはなくミディアムのイメージですが、まろやかな熟成感があり、物足りなさは全くありません。バーボン樽熟成のモルトとしてその見本のような完成度の味わい、という印象です。

「15年」も十分素晴らしい味わいですが、同系統ながら21年はさらにまろやかでリッチ。同じバーボン樽熟成ということで、６年の月日の上積みがどう変化をもたらすか、分かりやすく感じることのできる例と言えそうです。