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★12月の新入荷③★Mortlach 12y [First Editions]

2023.12.12

 

③ Mortlach 12y [First Editions] モートラック 12年 [ファーストエディションズ] 53.1% ¥2000 / 2200

※ スペイサイドモルト。ファーストエディションズはハンターレインの子会社ボトラーズ、エディションスピリッツ社によるシングルカスクのカスクストレングス品を展開するブランド。オフィシャル品が当店でも人気の蒸留所、モートラックのホグスヘッド樽(リフィルバーボン樽)による12年熟成品(2009年蒸留・2022年ボトリング)。2.81回蒸留と言われる複雑な独特の蒸留方式で「ダフタウンの野獣」と形容されるモートラックの魅力をダイレクトに味わえる一品。バニラ感を伴う花蜜系の甘みにまろやかなモルト感。53.1%。

★追記:2002年頃終売となったとされる「花と動物」シリーズの「16年」以降、長らくオフィシャルボトルのリリースのなかったモートラック。2014年、久しぶりに発売された「レアオールド」などのオフィシャル品は当時珍しかった500mlの小ぶりのボトルの上に割高の価格でファンから批判を浴びました。私も開業に向けお酒を集め始めていた頃「レアオールド」を検討しましたが、「ノンエイジで500mlでその値段ではもう少しお手頃なボトラーズものにしよう」と思ったものです。

批判を受けた親会社ディアジオはモートラック製品を再構築。2018年に「12年」「16年」「20年」の新しいコアレンジが700mlでリリースされました。早速一番お手頃な「12年」を試してみましたが素晴らしい仕上がりで、当店でも開業当時からオススメの一品となっています。その後導入した「16年」ももちろん少しお高くはなりますが期待に違わぬ逸品。2回蒸留原酒と3回蒸留原酒を組み合わせたらしき独特の「2.81回蒸留」の仕組みは説明を読んでもよく理解できませんが😅、モートラックは私にとっても信頼度の高い銘柄となっています。

周年月の今月の新入荷ボトルに「何かボトラーズのカスクストレングス品を入れよう」と考えたときに本品を選んだのもモートラックへの信頼と期待の表れですね😊。さて、飲んでみた感想です。

バニラ感やフルーティな華やかさを伴う蜂蜜系の甘い香り。その奥には柔らかいモルト感。53.1%ながらアルコールの刺激は香りにはほとんど感じません。口当たりはまろやか。香り同様バニラ感と爽やかな花蜜感、あるいはフルーツ香を伴う柔らかい甘みが明確で、これまで導入したカスクストレングス品の中でもとりわけ「スペイサイドらしい」イメージの香味です。リフィルバーボン樽熟成らしく樽香は穏やかですっきりしたタイプですが、程よいモルト感とフィニッシュに現れるほんのりほろ苦い軽めのオーク感、そしてカスクストレングスのしっかりした飲み心地がボディ感を演出し、決して軽い印象は受けません。期待通り美味しいスペイサイドモルトだと思います😋。

加水するとちょっとライトになってしまう印象があるので、度数を落とすならオフィシャル品43.4%とのブレンドがお薦めです。オフィシャル品のシェリー樽由来の香味が加わり、甘みに複雑さが増します。1:1なら48%程度になり、飲み心地も秀逸で贅沢な味わいです。

 

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