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★6月の新入荷⑩★Widow Jane 10y
2024.06.26
⑩ Widow Jane 10y ウィドウジェーン 10年 45.5% ¥1200 / 1320
※ バーボン。2012年、ニューヨーク、ブルックリンで創業したウィドウジェーン蒸留所。現在はヘブンヒル傘下となっている。同所は自社蒸留も行っているが、本品はケンタッキー州、テネシー州、インディアナ州の他社製原酒のブレンド品。(当初のバッチはケンタッキー州産シングルバレルだった。)近隣のウィドウジェーン鉱山と同じ水源のカルシウムとマグネシウムの含有量が高い硬水で加水することで独自の味わいを造り出している、とのこと。45.5%まで加水されていることでインパクトは強くはないが、質の高い原酒とブレンダーの技術でバランスのよい魅力ある味わいに仕上げられている。
★追記:これまでの投稿でも書いたことがありますが、私はアメリカンウイスキーに関しては度数50%以上のものが好みです😋。いろんなものを飲んできましたが、アメリカン特有の味わいは濃さとパワフルな質感で魅力が増す印象を受けてきました。本品は45.5%とやや低めですが、ウィドウジェーンは以前導入した「アップルウッドライ」が同じ45.5%でも非常に感銘を受ける味わいだったので、そのフラッグシップ商品ということで飲んでみたいと思っていました。では飲んでみた感想です。
香ばしい焦げ感を感じさせるカラメル+完熟りんご系の甘み、フローラルなアロマ、チョコレート、ナツメグ系のスパイス感、フレッシュフルーツ系の酸味などが感じられる深みのあるとてもバランスのいい味わい。その融合感はクラフトコーラを思わせます。程よい酸味と45.5%でのボトリングのためか、ボディ感は重厚という感じではなく、ミディアムのイメージですが、物足りないとは思わないしっかりした味わいです。余韻には香ばしさを伴うダークチョコ系のほろ苦さも現れます。
期待を裏切らない美味しいバーボンでした👍欲を言えば「50%で造ってくれたらどうなっていたのか・・・」という思いはありますが😅、ウィドウ・ジェーンの社長兼ヘッド・ブレンダーであるリサ・ローパー・ウィッカー氏によれば、「ウィドウジェーン鉱山から湧き出るカルシウムとマグネシウムの含有量が高い水の力によってこのバーボンのフレーバーはより弾ける」とのことなので、このレベルにまでその水で加水をするからこその味わいということなのかもしれません。実際、十分に深みのある味わいで、飲みやすさも兼ね備えたバーボンと評価できます。ブレンド技術も称えたいですが、原酒も相当いいものを使っているように感じられます。
いずれは自社蒸留原酒のウィドウジェーンバーボンもリリースされるのでしょうが、それがどういう味わいなのか、そして加水する水にこだわりを持つ同社は今後もハイプルーフ品は出さないのか、今後も注目していきたいと思います。