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⑪ Egan’s 10y Conviction　イーガンズ 10年 コンヴィクション 46%　¥900 / 990

※ ブレンデッドアイリッシュウイスキー。イーガンズは蒸留所を持たないボンダーズブランド。1852年創業の歴史あるブランドだが、1968年に廃業。2013年に復活を果たした。本品は10年以上熟成のシングルモルト原酒とシングルグレーン原酒をブレンド後、リムーザンオークのXOコニャック樽で追熟。「コンヴィクション」は「強い信念」を意味し、イーガンズの意気込みの伺えるネーミング。ブレンデッドらしいすっきりした質感で、グレーンとモルト双方の甘みがシトラスやハーバルなニュアンスと絡むそれなりの美味しさだが、定価￥10890に見合う味とは私は評価できない。ということで３ケタ価格でどうぞ。46%。

★追記：2013年の復活以来、イーガンズは様々な製品をリリースしていますが、現在日本で流通しているイーガンズ製品は6000円台のシングルモルト「エンデヴァー」「フォーティチュード」、7000円台のシングルモルト「10年」などがあります。それらのシングルモルト製品を大きく上回る価格で2022年にリリースされたのがブレンデッドウイスキーである本品。2019年に同じようなプロフィールの「センテナリー」というブレンデッドがリリースされていますが、限定生産品だった「センテナリー」の後継品的立ち位置と思われます。

同じブランドで同じ「10年熟成」表記でありながら、ブレンデッドがモルトウイスキーよりもぐっとお高いというのは珍しいこと。しかも名前は「コンヴィクション(信念)」。プロモーションにもかなり力を入れていたことが伺え、これはよほどの自信作なのだろうと期待して購入しました。WWA2022では「12年以下のアイリッシュブレンデッド」という狭いカテゴリーではありますが、カテゴリーウィナーを受賞しています。さて、そのお味は？

ブレンデッドらしいすっきりとライトな質感。ハーバルなニュアンスとシトラス系のアロマ。チリチリと舌を刺激する46%の感触と共に口中に広がる香味は価格帯の割にはグレーン比がかなり高そうな印象で、グレーンの香味がモルトの香味よりも優位に感じるほど。グレーンの甘みの背後からは徐々にクリーミーなモルト由来らしき甘みが出てきます。これはそれなりに魅力的な香味ですが、全体的にはかなり淡白。飲み下すと軽いジンジャー系のスパイス感。余韻ではクリーミーなモルト由来らしき甘みがやや強まります。「XOコニャック樽フィニッシュ」が本品の売り文句のひとつですが、コニャック樽由来の香味は正直よくわかりません。

決してまずいウイスキーではありませんが、10000円の価格帯としては正直期待外れと言わなければならないでしょうか･･･😢。幸い、(と言うべきか？)本品は投入前に味を確認する機会があったので、「これは価格ベースで値段を付けるわけにはいかない」と判断。上記の価格にてご提供することにしました。

試しにハイボールでも飲んでみましたが、ここではコニャック樽由来なのか爽やかなフルーティな香味が感じられるようになり、美味しいハイボールでした。とは言え10000円のウイスキーが「ハイボールが美味しい」というのはどうなの？という思いも拭えないところです😅。