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③ Edradour 12y Caledonia　エドラダワー カレドニア 12年　46%　¥1650 / 1815

※ ハイランドモルト。ストラスアーン蒸留所の誕生まで長年「スコットランド最小の蒸留所」とされてきたエドラダワー蒸留所。少ない生産量ながらそのコクのあるクリーミーな酒質はモルト通の高い評価を獲得してきた。2002年、シグナトリー社がオーナーとなってからはピーテッド版の「バレッヒェン」など様々な製品を生み出している。本品は2010年頃リリースされた12年熟成のシングルカスク製品。バーボン樽での熟成後、オロロソ樽で4～5年熟成。「カレドニア」はローマ帝国で現在のスコットランドを指していた呼称であり、同地のシンガーソングライター、ダギー・マクリーンの代表曲。同曲はスコットランドの「非公式国歌」と称されている。オロロソの香味の効いた、フラッグシップ品の「10年」よりも一段濃厚なエドラダワーの魅力が詰まった一品。46%。

ヘーゼルナッツ系のナッツ感、焦げたトーストのような香味が先に来て、じわじわとレーズン系の甘みとナツメグ系のスパイス感が広がっていく。基本的には「10年」(40%)と同系統のイメージの味わいだが、やはり46%でぐっと飲み応えが増している。飲み下すと一瞬さらにスパイス感が強くなった後、レーズン系の甘み、焦げ感を伴うほろ苦さ、ナッツ感やほのかなバニラ系のアロマが融合した長い余韻。秀逸。

少量加水するとシェリーの香味の背後にいたバーボン樽由来と思われるバニラ系の甘やかな香味が現れ、スパイス感や焦げ感がやや穏やかになるも、甘みには華やかさが増す印象。ストレートとどちらがいいかは完全に好みの問題と言えそうで甲乙つけがたい。