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★1月の新入荷⑩★Hinomaru Kome
2025.01.25
⑩ Hinomaru Kome 日の丸 KOME 48% ¥1250 / 1375
※ 茨城、木内酒造製ジャパニーズウイスキー。酒米を30%配合したもろみをポットスチルで蒸留したライスグレーン原酒+モルト原酒のブレンド。カテゴリー的にはブレンデッドウイスキーだが、原酒が全てポットスチルによる単式蒸留という点では「日本式ポットスチルウイスキー」と呼んでもよさそうな新しいタイプのウイスキー。熟成はバーボン(コーヴァルとのこと)樽とシェリー樽を用い最低3年。米由来の独特の爽やかな香りと甘みを持つ、和のテイストを意識したと思われる意欲作。48%。
★追記:原料にお米を混ぜたウイスキー、いかにも日本的で気になりますねえ。昨年投入した日の丸のシングルモルト「シグネチャー1823」(以下1823)と比較しながらテイスティングしてみました。色は明るいゴールデンアンバーで1823とほぼ同じ色合い。香りにはグラッシーな穀物香が感じられ傾向は1823と似ていますが、比較すると1823よりもさらに軽やかな香り立ちで1823がある種のフルーティな甘みを感じるのに対し、花をイメージするような爽やかな甘みを感じます。口当たりはスムーズ。すっきりした質感で爽やかな花蜜系の甘み、ほんのりグラッシーなほろ苦さ。飲み下すと程よいペッパー感の刺激とほのかなタンニン感、その後ハナミツ+クリーミーな甘みが強まってきます。
1823と比較すると、どちらもすっきり系ではありますが、1823には発酵系の香味が感じられやや重め。その分かコクがあるようです。本品はさらに軽やかで花蜜系の爽やかな甘みが心地よく、甘みの特徴は異なる印象。
1823のモルトウイスキーとしていかにも若い印象よりは、本品は独自の個性を確立している点で完成度が高いように思われ、個人的にはKOMEの方が好みです。両者に共通するグラッシーな香味が今後熟成を経て変化してくるとぐっと美味しくなってきそうなイメージを受けました。
少量加水すると1823にも感じられましたが、クリーミーな甘みが増します。KOMEには発酵系の香味があまり感じられない分、クリーミーな甘みが鮮明で、グラッシーな香味ともいい感じに調和する印象。お薦めの飲み方として少量加水をぜひお試しいただきたいです。
木内酒造には2016年に稼働開始した額田蒸留所と2020年蒸留開始の八郷蒸留所の2つの蒸留所がありますが、おそらくライスグレーン原酒は八郷製と思われます。モルト原酒はどちら製なのかわかりませんが、八郷製の1823と共通する香味も感じられることから、これも八郷製ではないでしょうか。