back
★2月の新入荷⑬★San Pedro Oro
2025.02.28
⑬ San Pedro Oro サン ペドロ オロ 40% ¥800 / 880
※ 1本あたり原料となるマスカット・オブ・アレキサンドリア種のブドウが10kg以上必要というボリビアの蒸留酒シンガニ。サンペドロはそれをボリビアで初めて造り、その名を命名した生産者とされている。その製法は現在も古来の伝統を継承しており、皮や種も一緒に潰すことや、旧式の銅製アランビックスチルでの蒸留などにより、当店で先に導入した近代的設備を持つ「ロスパラレス」よりも野性味ある香味を持つとされ、シンガニのトップブランドの地位を確立している。「元祖」シンガニをぜひお試しあれ。40%。
★追記:日本に入ってくるようになったのはここ数年の話ですが、母国ボリビアでは長い歴史を持つマスカット原料の蒸留酒、シンガニ。輸入元のスドゥワークさんのご紹介で当店で初めて導入した「ロスパラレス」(以下LP)も好評で、すっかりレギュラーメニューになっています。本品はスドゥワークさんがその後新たに輸入を開始したオールドスタイルの「元祖」シンガニ。LPが近代的なハイブリッドスチルを使っているのに対し、こちらはアランビックスチルを使った昔ながらの製法ということで、また質感や香味が異なることが予想されます。では以下テイスティングノートです。
香り:マスカット系の香りはありますが、発酵系の香りが混じっており、LPのような爽やかな香りとは異なります。なるほどクラシックな造り方による蒸留酒というイメージの野趣を感じる香りです。
味わい:マスカット感はLPよりはやや劣るも、コクを感じさせるまろやかさとボディ感は、いかにも単式蒸留という質感です。
フィニッシュ:飲み下すと軽いスパイス感と醗酵感。余韻にはマスカットのアロマを伴う甘みが強まります。
少量加水: 発酵香が弱まり、すっきりした香り立ちになります。マスカットのアロマを伴う甘みも前に出る印象。香味に華やかさは幾分増す感じですが、本品の持ち味であるコクもやや後退します。お好み次第でしょうか。香味の伸びはなかなかよく、加水多めでもそれなりに楽しめそうです。
なるほどオールドスタイルのシンガニ、というのが納得できる味わいでした。ロスパラレスと比較すると、マスカットの香味が華やかですっきりした質感のロスパラレス、まろやかな質感でコクのある味わいのサンペドロ、というところ。それぞれの持ち味があるとは思いますが、ロスパラレスの方が「マスカット原料のお酒」感がわかりやすく、スドゥワークさんが日本に紹介するシンガニとしてまずロスパラレスを選んだのは分かるような気がします。一方でサンペドロはいかにも地元で愛されていそうな地酒感を感じました。