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★3月の新入荷①★The Irishman Cask Strength 2017
2025.03.06
① The Irishman Cask Strength 2017 アイリッシュマン カスクストレングス 54% ¥2000 / 2200
※ ウォルシュウイスキー社による3回蒸留のアイリッシュモルトとアイリッシュポットスチルのブレンド。原酒はブッシュミルズとミドルトン製と考えられる。同社のもうひとつのブランド「ライターズティアーズ」と同様のプロフィールだが、ライターズとどう異なるのかは特にアナウンスされていない。「カスクストレングス」は年に一度リリースされる限定品で本品は2017年度版で全世界3510本の希少品。アイリッシュの最高峰を目指し、特別に選ばれた1stフィルのバーボン樽で熟成されたとのこと。54%。
★追記:今回の「アイリッシュウイスキー特集」の「エース格」。まあ、何とも豪華な鏡面仕上げのピカピカの木箱に収められた、いかにも「高級酒」という装いです✨。先に導入した「ライターズティアーズ カスクストレングス」(以下WTCS)もなかなか豪華な装丁でしたが、さらにその上を行っています。ウォルシュ社が相当注力している製品であることが感じられます。
上記説明の通り、ウォルシュウイスキーの2つのブランドにはそれぞれ「カスクストレングス」があり、どちらもモルトウイスキーとポットスチルウイスキーのブレンドですが、他の製品群をみると、「アイリッシュマン」(以下IM)には「ライターズティアーズ」(以下WT)にはないシングルモルト製品がいくつかあり、WTにはIMにはないシングルポットスチル製品があります。こうした点から、よりモルト重視のIM、ポットスチル重視のWTという違いがあるように思われます。ブレンドである「カスクストレングス」も、その比率はIMの方がWTよりもモルトの比率が高いのかもしれません。では、以下テイスティングノートです。
香り:WTCS同様すっきりした香り立ちですが、バーボン樽由来のバニラ系の甘みとスパイス感を伴う樽香が一段強く感じられます。時間経過で香り立ちがさらに強まる感じがします。
味わい:質感はWTCSよりも幾分軽やかで、やはり3回蒸留のモルト原酒が多めにブレンドされている印象。ジューシーさを感じさせるオレンジ系+バニラ+蜂蜜系の甘み、ウッディなスパイス感、軽いほろ苦さ。
フィニッシュ:飲み下すと軽いほろ苦さを伴うゴールデンシロップ系の複雑な香味の甘みとペッパー+ウッド系のスパイス感が強まり、それが退いていくに従って長熟原酒に感じられるようなふくよかな香味が余韻の中心となって続いていきます。
質の高い香味とほろ苦さの調和した高級感のある味わいで、その豪華な装丁に恥じない美味しさですが、少しペッパー系の刺激が強すぎてふくよかな甘みと長熟感のある香味を邪魔してしまっているようなイメージもあります。もう少しスパイス感が柔らかい方がバランスが良いのでは、と少量加水してみました。幾分マイルドにはなりますが思ったほどペッパー感が後退する感じでもなく、バランスはそれほど変わらないか、というところ。
そこで、注いでしばらく(20分程度)放置しておいてみました。ああ、これが正解かも🎵。スパイス感がやや落ち着き、全体の香味もさらに開いてくる印象でした。まだ開栓して間もないので、もう少し経ってから飲む場合にはその必要もないのかもしれませんが。