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⑬ Jameson Single Pot Still　ジェムソン シングルポットスチル　46%　¥800 / 880

※ ミドルトン蒸留所製アイリッシュポットスチル。ジェムソンと言えばアイリッシュNo.1の売り上げを誇るブレンデッドウイスキー。そのジェムソンブランドからシングルポットスチルがリリースされた。ミドルトンのポットスチルにはバーボン樽中心の「パワーズ」、シェリー樽中心の「レッドブレスト」があるが、本品の熟成にはバーボン＋シェリー樽に3種の新樽（アイリッシュオーク、ヨーロピアンオーク、アメリカンオーク）を加えた５種の樽を使用。コクのある質感と甘みに複雑で香ばしいスパイス感が強調された仕上がりが期待される。46%。

★追記：いやあ、ミドルトンのポットスチルのファンとしてはこれは嬉しい誤算です。ジェムソンと言えばずっと「ミドルトン蒸留所のブレンデッドの銘柄」という認識でしたので、ジェムソンブランドからシングルポットスチルがリリースされるとは思っていませんでした。しかし歴史を紐解けば、元々ジェムソンブランドを展開していたボウストリート蒸留所(1770～1971年)で造られていたジェムソンはポットスチルウイスキーを主力としていたとされており、何も不思議はないのかもしれません。５種もの樽を使用した熟成で46%でのボトリングという贅沢な造り。そしてお手頃な価格。もう言うことがありません💓飲む前から美味しくない訳がない、と思っていた一品。以下テイスティングノートです。

香り：紛れもないミドルトンのポットスチルのほのかに金属香を帯びたような独特の香ばしい穀物香。樽由来の香りは「パワーズ」や「レッドブレスト」と比較すると淡めですが、ちょうどその中間的な香り。

味わい：今月の「アイリッシュ特集」では３回蒸留のアイリッシュモルトを多くテイスティングしてきましたが、それらと比較するとやはりぐっとしっかりした質感を感じます。ゴールデンシロップ系のコクのある甘みとミドルトンのポットスチル特有の香ばしさを伴う独特のほろ苦さ。

フィニッシュ：飲み下すとなるほど新樽熟成を感じさせるジンジャー＋カルダモン的イメージの鮮やかなウッドスパイス感。それが退いていくと余韻には程よいタンニン感と共にノンエイジながら熟成感を感じるような深みのある香味をまとったまろやかな甘みが長く続きます。やっぱり素晴らしいです🎵

少量加水: 飲み口は柔らかくなるも、新樽由来のスパイス感は明確に残り、本品の特徴は損ねない印象。ただし甘みのコクや深みはやや薄れるので、私はストレートをお薦めしたいです。