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★9月の新入荷⑧★BB&R Classic Irish (Great Northern)

2022.09.20

⑧ BB&R Classic Irish (Great Northern)  BB&R クラシックアイリッシュ (グレートノーザン) ¥750 / 825

※ グレートノーザン蒸留所製アイリッシュモルト。同所はクーリー蒸留所の創始者ジョン・ティーリング氏が元ギネスのビール工場をウイスキー蒸留所に改造し2015年に生産開始。モルトウイスキーはビール用の巨大な煮沸釜を改造した独特のスチルで生産。現時点で同所製のシングルモルトとしては唯一のリリースとなっている。アイリッシュらしい軽さがありながらクリーミーでフルーティな甘みも。44.2%。

ジョン・ティーリング氏がクーリー蒸留所を創業した1987年、アイリッシュウイスキーは低迷期にありました。蒸留所も北アイルランドのブッシュミルズとアイルランド本国の新ミドルトンの2つだけ。アイリッシュウイスキーの復興を願ってのティーリング氏の挑戦は相当な逆境からのスタートだったと言えるでしょう。

しかし、当時ほとんどタブー視されていたアイリッシュのピーテッドウイスキー「カネマラ」を送り出し、クーリーは成長。そしてそれに刺激を受けて少しずつアイルランドのウイスキー業界も息を吹き返していきます。1990年以降の業界全体の成長は毎年のように15%~20%に達したそうです。2011年にビーム社にクーリー蒸留所を売却したとき、ティーリング氏は65歳。引退も考えていたそうですが、ビーム社がクーリーの原酒を他の業者に供給しない方針と知るや、主にグレーンウイスキー原酒の供給元となるべくこのグレートノーザン蒸留所を始動。その後モルトウイスキーの生産も開始しました。本当にアイリッシュウイスキー全体の復興を願っている人なのだなあと思わされます。

そのような経緯のため、グレートノーザン蒸留所としてのオフィシャルのシングルモルトは現在も予定されていないようで、このBB&Rからのリリースが現時点では唯一の同所製シングルモルトとなっています。

2022年、アイルランド島内の蒸留所は実に42にまで急激に増加。見事な活況ぶりです。ティーリングさんもさぞお喜びでしょうねえ😊

さて、そのお味ですが、すっきりした柑橘系の香味、軽い酸味、独特の香ばしいモルト感、ほのかにクリーム系の甘み。飲み下すと軽めのペッパー系のスパイス感と再度クリーム系の甘みとほのかなビター感。アイリッシュらしくすっきりした味わいですが、ふくよかなモルト感があり、ボディはそれほど軽くは感じない印象です。若いモルトなのでしょうが、アルコールの尖りもあまり感じません。

少量加水するとクリーミーな甘い香りが強まります。味わいにも甘みが増し、飲み下した後のペッパー系のスパイス感との調和が心地よく、ほのかなビター感も残り、バランスのいい味わいです。

ロックにしてある程度加水が進むと甘みが後退し、フィニッシュのビター感にグラッシーな香味が出て、ややドライになる印象です。

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