BLOG

④ Helsinki Rye Malt #15　ヘルシンキ ライモルト #15　¥1500 / 1650

※ ヘルシンキ蒸留所は、フィンランド・ヘルシンキ初(フィンランド国としては３番目)の蒸留所として2014年に創業。＃15は、ライ麦70％＋大麦30％のマッシュビル。2015年にドイツ、カール社製のカラムスチルと連動できる独特の銅製ポットスチルで蒸留し、2019年夏にボトリング。アメリカンオーク新樽による４年熟成。ライモルトウイスキーならではのスパイス感があり、バニラ系の甘い香りに樽由来のココア感なども加わった味わい深い個性派ウイスキー。加水控えめの47.5%で飲み応えもある。

ヘルシンキ蒸留所は当初からスコッチやアイリッシュウイスキーの模倣品を造るのではなく、フィンランドの原材料を使用したフィンランドらしいウイスキーを造りたい、と言っていました。スコッチのような大麦麦芽100％のモルトウイスキーの製造にも着手しているようですが、寒冷地であるフィンランドにおいて、現地産のライ麦麦芽を原材料のメインに据えた「ライモルトウイスキー」は彼らの言うフィンランドらしさ、が現れていると言えそうです。

ライウイスキーと言えばアメリカンライウイスキーが思い起こされますが、熟成に同じアメリカンオーク新樽を使用していることもあって、その味わいはそれにかなり近い印象です。軽い酸味を伴うライ特有の香ばしさとスパイス感にふくよかなバニラ＋黒糖系の甘み。フィニッシュにはコーヒーやココアに似た香ばしさを伴うまろやかな甘みにペッパー系のスパイス感がじわじわと湧き上がります。

特筆すべきはボディのまろやかさ。このまろやかさがアメリカのライウイスキーとは一味違う印象を与えてくれます。アメリカンライウイスキーの多くと比較するとちょっとお高いのですが、これでもギリギリまで下げた価格設定ですので、ぜひお試しいただけたら嬉しいです🎵