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② Cragganmore 12y 2019 Special Release　クラガンモア 12年 2019スペシャル　¥2200 / 2420

※ スペイサイドモルト。スコットランドの30もの蒸留所を傘下に収める業界最大手、ディアジオ社が毎年数種類リリースする「スペシャルリリース」の2019年版のひとつ。クラガンモアはオールドパーのキーモルトで、1988年に「クラシックモルトシリーズ」のスペイサイド代表として「12年」のシングルモルトがリリースされて以来、根強い人気のある蒸留所。そのカスクストレングスというだけでも魅力的だが、なんと本品は2006年に実験的に蒸留されたミディアムピートのクラガンモアとのこと！リフィルのアメリカンオーク樽による12年熟成。58.4％。

「ミディアムピート」とのことですが、ピート感はごく控えめで、イメージ的には「ライトピート」という印象。かなり舌の上でピリピリとアルコール感を強く感じるタイプで、刺激によりドライでペッパリーな印象の一方で、蜂蜜＋洋梨系の甘みが入り交じり、酒質にはまろやかさも感じられます。飲み下すとペッパー感が一瞬強まった後に柔らかい洋梨系の甘みがじわじわと広がります。スペイサイドモルトは「洋梨」的な風味を語られることが多いですが、本品は特にフレッシュな洋梨感が印象的です🍐。

後口にはペッパー感と洋梨系の甘みの甘辛の余韻に少し遅れて軽いタンニン感を伴ううっすらとしたピートスモーク感。ピート感は隠し味的なイメージでそれほど主張しませんが、通常品の「12年」(40%)の甘くモルティな余韻とはやや異なる風味を生んでいる印象です。

少量加水するとペッパー感が抑えられる分、洋梨＋ハチミツ系の甘みが強く感じられます。

通常品の12年がとてもまろやかなので同じ12年熟成ながらやや若いような印象を受けますが、ペッパリーなスパイス感、印象的な洋梨系の甘み、隠し味的スモーク感が融合した魅力ある一品だと思います。