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⑩ E.H.Taylor Small Batch　E.H.テイラー スモールバッチ　¥1500 / 1650

※ 2012年にリリースされたバッファロートレース蒸留所製プレミアムバーボン。名の由来となったE.H.テイラーJr氏は同所の前身となったOld Fashioned Copper蒸留所を設立し、1897年のボトルド・イン・ボンド法の制定などに尽力、バーボンの発展に多大な貢献をした人物。マッシュビルは標準的なマッシュ＃１(コーン75%＋ライ10％＋モルト15％)であるとされ、比較的樽感が穏やかであることで、フルーティさが強調された柔らかみのある味わい。その名にふさわしいボトルドインボンド規格：50%。SWSC2019では最高金賞を受賞している。

当店のメニューにあるバッファロートレース蒸留所製バーボンにはエンシェントエイジ(AAA)、バッファロートレース、ブラントン、イーグルレア、W.L.ウェラーなどがありますが、同じマッシュ#1で造られたプレミアムバーボンとされるイーグルレア10年シングルバレル(以下ER10ySB / 度数45％)とどう違うか、飲み比べてみました。

樽由来のスパイス香と華やかでフルーティな甘みを感じさせる香り。ER10ySBよりも甘みが明確な香り立ち。

口当たりはスムーズで、50%としてはまろやかな舌触り。柔らかなスパイス感とオレンジ系のフルーティさに香ばしいブラウンシュガー系の甘み。飲み下してもやはりアルコール感にきつさはなく、柔らかいスパイス感とオレンジ＋ブラウンシュガー系のまろやかでコクのある甘みが広がります。上記の通り樽感は穏やかで、その分甘みとまろやかさが際立っている印象です。

余韻には程よい刺激とスパイス感、まろやかでコクがありながらすっきりした甘み。非常に飲み口がよく、50%の度数がありながらくいくい飲めてしまいます。

ER10ySBと比較すると、テイラーは華やかな甘みが優位で、ERは樽由来のタンニン感やスパイス感がより主張する印象。それぞれ美味しいですが、テイラーの魅力はそのまろやかさと甘みと言えそうです。ERの方がスパイス感が強く感じられるせいか、度数の違いはあまり感じません。

少量加水やロックでもそれぞれ美味しいですが、ストレートのまろやかでコクのある味わいはどうしても薄まります。そこが本品の大きな特徴と思われますし、度数ほどアルコール感は強く感じないので、私はストレートをお薦めしたいです。