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★1月の新入荷⑦★Ballechin Port Cask Matured
2023.01.19
前回の⑥で今月の「ロックアーティスイトコラボボトル特集」は終了です。ここからはそれ以外の新入荷ボトルを紹介していきます。
⑦ Ballechin Port Cask Matured バレッヒェン ポートカスク ¥1200 / 1320
※ ハイランドモルト。2002年、ラフロイグからイアン・ヘンダーソン氏を招聘してエドラダワー蒸留所が生産を開始したピーテッドモルト「バレッヒェン」。そのリリース第3弾となったポートワイン樽熟成品(2008年リリース)。6年熟成ということで少し若さはありながらも鮮烈な50ppmのピート感にポート樽由来のフルーティな甘みとスパイス感。6000本限定生産品。46%。
バレッヒェンのスタンダードボトル「10年」はオフィシャルのピート系のモルトの中でも私の特にお気に入りの1本。こちらはその2011年のリリース以前にバレッヒェンの「ディスカバーシリーズ」の第3弾として発売されたものです。バーボン樽+オロロソシェリー樽熟成の「10年」に対し、ポート樽熟成の本品がどんな仕上がりなのか、楽しみにしていた1本でした。
バレッヒェンらしい重厚なピートスモーク感に「10年」とはやや異なるフルーツポンチ系の甘みとヨーロピアンオークらしいスパイス感の絡む飲み応えのある味わいです。良好な仕上がりだと思いますが、正直「ポート感」というのはそれほどよくわからないかもしれません。
「10年」には本品よりもまろやかさとコクのある味わいがあり、バーボン樽熟成と熟成期間の長さの妙を感じさせるものがありますが、本品も少し若い分、ピートスモークの鮮烈さや「10年」にはないスパイス感など、ならではの魅力は十分にあると思います。完成度の点ではやや「10年」の方に分があるかな、とは思いますが、今となっては稀少な1本ですので、ピート好きな方にお楽しみいただけたら嬉しいですね。