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★3月の新入荷⑦★Auchentoshan Three Wood

2023.03.19

 

⑦ Auchentoshan Three Wood オーヘントッシャン スリーウッド ¥900 / 990

※ ローランドモルト。かつて「ローランドの伝統」と言われた3回蒸留を全ての製品で貫いているオーヘントッシャン。すっきりした飲み口は「アーバン・モルト」と称され近年人気が上昇している。本品はバーボン樽での熟成後、オロロソとペドロヒメネスの2種のシェリー樽で追熟。クリーンな酒質に3種の樽由来の様々な香味が加わったスムーズでありながら複雑さのある味わい。SWSC2013最高金賞受賞。43%。

近年、新しい蒸留所の創業が相次いでいるローランド地区。当店でもアイルサベイ、キングスバーンズ、グラスゴー、リンドーズアビーなど、ローランドの新興蒸留所のシングルモルトをいくつか新入荷で導入してきましたが、今回は老舗オーヘントッシャン蒸留所の製品を取り上げてみました。同所の創業は1823年。ローランドの現存する蒸留所ではブラドノックの1817年以来に次ぐ長い歴史を持っています。その名はゲール語で「野原の片隅」の意味だそうです。上記説明にも書きましたが、全ての製品で3回蒸留を行っているスコットランドでも唯一の蒸留所。現在はビームサントリー傘下です。

本品「スリーウッド」は2002年にリリース。最近ボトルデザインが変更され、こちらは旧ラベル品です。フラッグシップ品である「12年」(40%)はバーボン樽+オロロソシェリー樽による熟成。ペドロヒメネスシェリー樽熟成が加わった本品がどう違うか、飲み比べてみました。では飲んでみた感想です。

色は12年よりもかなり濃いめのアンバー。香りは基本的には12年と似た香りですが、レーズン系の甘みがより鮮明に感じられます。クローブ系のスパイス感やほんのり絵の具のようなニュアンスは12年と共通したイメージです。

口当たりはスムーズ。12年よりもリッチなフルーツ感と甘みにフレッシュフルーツ系の軽い酸味。3回蒸留らしいすっきりしたボディですが、味わいがリッチなので、軽い感じはしません。飲み下すと43%の刺激はなるほど40%の12年より少し度数が高く感じられますが、12年にあったチリペッパー系のスパイス感はやや穏やかなようです。

余韻にはシェリー樽熟成がはっきり感じられるフルーツ感に少しブランデーを思わせる香味。ほのかな焦げウッド+赤ワイン系のタンニン感。

12年よりもシェリー樽由来の香味がぐっと明確でリッチですが、適度なすっきり感があり、くどい感じはありません。なるほどPX樽由来の甘みと酸味が加わっているように感じられます。フルーティさが明瞭な分、基本熟成のバーボン樽由来のバニラ感はちょっと分かりにくい印象ですが、3つの樽の特性をうまく融合させた一品だと思います。

少量加水すると甘みにスッキリ感が増し、リッチさはやや後退。ペッパー系のスパイス感が増して感じられるようです。これはこれで悪くないですが、ストレートのリッチな香味が本品の持ち味のように思われます。

ところで、本品の箱にAuchentoshanは現地では「オーカントッシャン」と発音する、と書いてありました。なんと、そうだったのか😅。まあ、日本では長年「オーヘントッシャン」で定着してしまっているのでそのままでいくのも理解できますが、オーナーであるサントリーが日本の企業であるのに誤った読み方のまま放置されているのはちょっと残念な気もします。ますますハイランドの新興蒸留所Ardnamurchanが本来「アードナマーカン」であるはずが「アードナムルッカン」というなんじゃそりゃ?な表記で日本で流通している現状を定着してしまう前に何とかしてほしい、と思ってしまいます😅。

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