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★3月の新入荷⑧★Ardmore Triple Wood

2023.03.21

 

⑧ Ardmore Triple Wood アードモア トリプルウッド ¥800 / 880

※ ハイランドモルト。アイラとはまた異なる穏やかなピートスモーク感が魅力のアードモア。フェノール値は12~14ppmとされている。本品は免税店向け製品でアメリカンオーク(バーボン)、クォーターカスク、シェリーパンチョンの3種の樽で熟成。バニラ、カラメル、ドライフルーツ、ダークチョコ、そして穏やかなピートスモークなどの香味がバランスよく調和。スタンダード品「レガシー」の40%に対しこちらは46%でのボトリングでより味わい深く仕上げられている。

アードモア蒸留所の創業は1898年。ウイリアム・ティーチャー&サンズ社が自社のブランド「ティーチャーズ」の原酒用に設立。以来現在に至るまで「ティーチャーズ」のキーモルトとして使われています。東ハイランドの蒸留所としては珍しいピーテッドモルト仕込みで、個性派ハイランドモルトと言えるでしょう。その名はゲール語で「大きな岬」の意味とのこと。蒸留所のあるケネスモントはむしろ内陸の村。ラベルはその地図をあしらったデザインになってますが、そこにも海は描かれてなく、岬はどこに?という感じですが、由来は創業者のグラスゴーの邸宅の名だということです。

2014年からはサントリー傘下となり、この年、スタンダード品のシングルモルトとして「レガシー」(40%)が発売されています。程よいピート感にバニラ系の華やかな甘みのある「レガシー」は価格も非常にお手頃で、もっと人気が出てもよさそうな一品ですが、それほど知名度は上がってきていない印象です。

上記説明にも書きましたが、アードモアのフェノール値は12~14ppm。加えて追熟に使用されているクォーターカスクはラフロイグの空き樽と言われており、数字以上にピート感が感じられるように思えるのはその影響もあるのかもしれません。「レガシー」もこの2段熟成で作られています。

さて、2015年に免税店向けにリリースされた本品はさらに3種目の樽としてシェリーパンチョン樽を使用。そして46%でのボトリング。「レガシー」を上回る味わいを期待してしまいます。では飲んでみた感想です。

色はオレンジ系の明るめのアンバー。レガシーが濃くなったような色合い。バニラ+フルーツタルト系の甘みにほんのりピートスモークとシナモン系のスパイス感の漂う香り。

口当たりはスムーズ。程よい酸味を伴うバニラ+アプリコット系のしっかりした甘み。シェリー感はそれほど主張しませんが、そのアプリコット系のフルーツ感はバニラ感の際立つレガシーの甘みとは一味違います。香り以上にピートスモーク感は明確ですが、でしゃばりすぎず上品なバランス。飲み下すと46%の心地よい刺激の後、ピートのアロマを伴う程よいタンニン感や樽由来と思われるスパイス感。柔らかい印象のレガシーよりも一段複雑な味わいで飲み応えがあります。

シェリーパンチョン由来の香味は控えめではありますが、甘み、タンニン感、スパイス感に確実に影響を与えている印象です。美味しいモルトだと思います。免税店仕様の1リットル瓶なので少しお安く提供できますし、コスパも良好と言えるのではないでしょうか。

少量加水するとバニラ系の甘みが強まり、一段と華やかな甘みになる一方、アプリコット系の甘みは少し弱まり、甘みの傾向はレガシーに近くなる印象です。程よいタンニン感とスパイス感は残ります。

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