back
★3月の新入荷⑩★Cedar Ridge Peated Bourbon
2023.03.24
⑩ Cedar Ridge Peated Bourbon シダーリッジ ピーテッドバーボン ¥900 / 990
※ アイオワ州シダーリッジ蒸留所製バーボン。同所の通常のバーボン(日本未入荷)と同じコーン74%+ライ麦麦芽14%+大麦麦芽12%のマッシュビルながら、その大麦麦芽にピーテッドモルトを使用、新樽での熟成後、ラフロイグ樽でさらに半年追熟することでバニラやピートの風味を加味した意欲作。シダーリッジの個性である樽感を抑え甘みのあるコーンの風味を前面に出した味わいにピートの香味がどのように調和するのか興味深い一品。43%。
先月のカルヴァドス+アイラカスクに続いて今回はバーボン+ピート。最近はいろんなものが出ますねえ😅。やはりスコッチのピートフレーバーを好む飲み手が世界中にいるということなのでしょうね。私自身ピーテッドのウイスキーが好きなので、やはり出されると試してみたくなります。では、飲んでみた感想です。
色はオレンジがかった明るいアンバー。バーボンとしてはかなり明るい色合い。典型的なバーボンの香りはほとんど感じられず、ルバーブの砂糖控えめのジャムのようなほんのり植物香を感じるすっきりした甘みのある香り。その奥にわずかにスモーク感があるような気もしますがあまりよく分かりません。いわゆる「ピート」の香りは感じられない印象です。
すっきりした比較的ライトな飲み口で、味わいは香り同様ほのかな植物香とコーン感を伴うさっぱりした甘みになるほどうっすらとピートスモーク感。シダーリッジの特徴と言えそうですが、バーボンらしい新樽感は非常に淡く、本品のチャーリングレベルも低そうな印象。バーボン感があまりない分、違和感もあまり感じません。飲み下すとオーク感を伴う軽いスパイス感の後、ほのかにバニラ感を伴うすっきりしたコーン系の甘みとピートスモーク由来なのかな、というイメージの軽いタンニン感の余韻。
それなりに美味しいウイスキーですが、「ピーテッドバーボン」の名で出すのならば、もう少し明確にピート感が感じられる仕上げにしてもよさそうだけど・・・と思うくらいピート感はごく控えめです。やはりアメリカンウイスキーのフレーバーにピート感を明確に出すとバランスが難しいのでしょうか。シダーリッジはそもそも新樽由来の香味が控えめで一般のバーボンとは異なる風味なので、「ピーテッドバーボン」の名から想像するイメージとはかなり違う印象に思われました。ただ、すっきりした甘みを中心とした独特の風味はそれなりに魅力があり、新ジャンルのウイスキー的な味わいで、個性は感じられる一品です。