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★4月の新入荷③★Longmorn 9y [Hart Brothers] 53.5%
2023.04.10
③ Longmorn 9y [Hart Brothers] 53.5% ロングモーン 9年 (ハートブラザーズ) ¥1500 / 1650
※ スペイサイドモルト。ゲール語で「聖人の場所」を意味するロングモーンの創業は1894年。現在はペルノ・リカール傘下でシーバスの原酒などとして使われている。その華やかでフルーティな風味はスペイサイドを代表するモルトの一つとして人気が高い。竹鶴政孝が1919年に修行に訪れた蒸留所としても知られており、ニッカのポットスチルはロングモーンがモデルと言われている。近年、そのカスクストレングス品はかなり高値になってしまっているが、本品は熟成は10年を切るが比較的お手頃価格。熟成はバーボンホグスヘッド樽と思われる。クリーミーな飽きの来ない甘みに軽めのスパイス感。名蒸留所の原酒のポテンシャルの高さをお試しいただきたい。53.5%。
私が以前飲んだロングモーンのオフィシャルボトル、現在は旧ラベルとなる「ロングモーン16年」の美味しさは衝撃的でした。自分の店を出すときにはこれもぜひ置きたいと思っていましたが、当店オープンの頃には終売😢。入手できるロングモーンのオフィシャルボトルはノンエイジの「ディスティラーズチョイス」(以下DC)のみになっていました。
「DC」もそれなりに美味しいのですが、「16年」と比較すると度数も48%から40%まで下がっていて、フルーティな香味もやや弱く、正直後継としてはちょっと物足りません。お手頃な価格帯でもう少し「16年」に近い味わいのロングモーンはないものか、と「マックルフラッガ」(43%)とボトラーズ、ダグラスオブドラムランリグの「15年」(46%)を導入。これらもそれなりに美味しいですがやはりちょっと違います😅。
その後「16年」が新ボトルで再発されましたが、ちょっと悩ましいお値段なので保留😓。さらにシークレットスペイサイドコレクションのひとつとして「18年」(48%)が「16年」よりも少し安くリリースされ、こちらを導入。続いてロングモーンの初期のオフィシャルボトル「15年」(45%)をミニボトルで導入、と当店ではお手頃価格のロングモーンを求める道のりが続いてきました。
そして今回はカスクストレングスのロングモーンの導入です。軽い酸味のある柑橘系のイメージのすっきりした香味に円みのあるクリーミーな甘み。飲み下すと53.5%らしい刺激と軽いペッパー系のスパイス感。幾分若い感じはありますが、十分楽しめる仕上がりだと思います。
お薦めの飲み方がひとつありまして、先述のダグラスオブドラムランリグの「15年」とのハーフ&ハーフのブレンドがいい感じです。バーボンホグスヘッド樽熟成とシェリー樽熟成原酒のブレンドは「16年」に通ずるところであり、本品のフレッシュさと15年熟成のまろやかなコクがいいハーモニーを奏でます。約50%となる度数もいい感じではないでしょうか。