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⑧ M&H Classic Single Malt　M&H クラシック　46%　¥850 / 935

※ 2012年創業のイスラエル初のウイスキー蒸留所、M&H蒸留所製シングルモルト。2022年に日本初リリースとなった４種のうち、本品は同所のエントリー製品で、熟成樽割合はバーボン樽75%＋STR樽20%＋新樽5％。当コラムでも度々登場する故ジム・スワン博士の指導を仰いでおり、若いウイスキーではあれど、フルーティさ＋バニラ系の甘み、穏やかなオーク感、ペッパー系のスパイス感などスムーズでバランスの取れた味わい。ISC2021では金賞を受賞している。46％。

本品に先んじて昨秋「M&H エレメンツ ピーテッド(以下EP)」を導入しましたが、私は本品の方を高く評価したいです。EPもそれなりに美味しいウイスキーだとは思いますが、ピート感もごくごく穏やかで、味わい的にもう一歩インパクトが感じられない印象でした。

一方本品は熟した赤いリンゴ系のフルーティさ＋ほんのりバニラの香味にSTR樽由来と思われる独特のまろやかな樽感の絡んだ奥行きのある味わいがあり、M&Hが目指した味わいの方向性がより主張されているように思います。この品を「クラシック」として旗艦商品に据えたあたりはSTR樽を開発し、蒸留所の創設期を支えてくれた故ジム・スワン博士へのリスペクトも表されているのかもしれません。

むしろEPもこれをアイラ樽で後熟させたものだったらどうなっていたのだろう、と思ってしまいます。いずれそんな商品も出してくれたら飲んでみたいです。