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★8月の新入荷②★Kornog Oloroso Sherry Cask
2023.08.10
② Kornog Oloroso Sherry Cask コルノグ オロロソカスク 46% ¥1600 / 1760
※ フランス・ブルターニュ地方グランアーモー蒸留所(1997年創業)製フレンチモルト。「コルノグ」は同地で海からの風を表す「西風」を意味する。フェノール値35〜40ppmのアイラ産ピーテッドモルトを使用。小型の銅製ポットスチルで現代では稀な直火焚きでの蒸留。同所は新興の蒸留所として高い評価を獲得していたが、蒸留所のオーナー、ドネイ氏はそのノウハウを活かし、ピーテッドモルトウイスキーの本場、アイラ島での蒸留所開業を決断。2015年に惜しまれつつも閉鎖されてしまった。コルノグはバーボン樽熟成をメインとしており、本品オロロソカスクは不定期にバッチごとにリリースされたオロロソシェリー樽熟成の超希少品。46%。
以下、飲んでみた感想です。35~40ppmとしてはピート感は意外なほど穏やかで、イメージ的には15ppmくらいに感じられます。シェリー感は明確にありますが鮮やかさには欠ける香味で、熟成に使用したオロロソ樽はリフィル樽ではないでしょうか。シェリー樽熟成からイメージされるドライフルーツ系の香味はあまりないものの、麦芽糖系のコクのある甘みにある種のフルーティさを加えている効果は感じられます。その魅力的な甘みや一定の個性もあり、決して美味しくないわけではありませんが、それなりに高値の付く品であることを考えると、率直に言ってちょっとインパクトには欠ける印象を受けました😅
私のお薦めは、本品とバーボン樽熟成の「コルノグ ロックヒア」をハーフ&ハーフで混ぜる飲み方。私見ながら、それぞれを単独で飲むよりも一段美味しいと思います。麦芽糖系の甘みはバニラの香味を得て華やかさを増し、それぞれの酒質が調和した厚みのある味わいが感じられます。ピート感も幾分主張を強め、バランスよく感じられる印象です。
ちなみに、ドネイ氏によるそのアイラ島の新蒸留所「ガートブレック蒸留所」は施設は完成しているようですが、何らかの問題があるようで、まだ製造を開始したという情報は入ってきていません。いつかコルノグを凌ぐ美味しさのウイスキーを造ってくれると信じて楽しみに待ちたいと思います。