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③ Dalmore 7y [Sixth Sense]　ダルモア 7年 [シックスセンス]　57.9%　¥1650 / 1815

※ ハイランドモルト。ダルモア蒸留所は1839年創業の名門。オフィシャルボトルはシェリー樽熟成原酒を中心に構成されているイメージだが、本品はファーストフィルバーボン樽熟成品。ボトラーのADラトレー所有の樽を信濃屋が「シックスセンス」シリーズとしてボトリングした259本限定品。ボトラーズリリースの少ないダルモアのリッチなコクのあるボディ感やバニラ＋フレッシュフルーツ系の甘みを堪能できる稀少なカスクストレングス品。度数が低めであるオフィシャル品とのブレンドも楽しめそう。57.9%。

★追記：近年ウイスキーは全般的に悩ましいほど値上がりしていますが、ダルモアはその値上がり幅の大きい銘柄のひとつ。現在は標準ボトルと言えるフラッグシップ品の「12年」でも市場価格は￥10000前後となっています。それだけ評価が高いのかもしれませんが、私は正直その価格ではちょっと･･･というところです😅。

ハイプルーフ好きの私としては、問題はその40％の度数。40%というのはスコッチウイスキーの規定の最低ボトリング度数。ダルモアの「12年」はその最低度数でありながらもコクを感じさせる味わいが確かにあり、原酒の優秀さが伺えるのですが、「もう少し加水を控えてくれていたらどんなに美味しかっただろう･･･もったいない･･･」と思わずにはいられませんでした。実際44%の「シガーモルトリザーヴ」はそもそも上位版ではありますが、格段に美味しく感じられます。当店ではまだ「12年」も少し残っており、価格も据え置きでご提供していますが、それがなくなったら次はちょっと高くなってしまいますが43%の新商品「12年シェリーカスクセレクト」を試してみたく考えています。

さて、そんな中で見つけた本品。７年と比較的若いおかげか、価格もまずまず。上記の通りダルモアのカスクストレングス品は滅多にお目にかからないので、ダルモアの底力を味わえるのでは、と楽しみにしていました。

バーボン樽熟成らしいバニラ香はカスタードクリームを想起させます。フレッシュフルーツ、あるいは花蜜系の爽やかな甘みのある香りも。口当たりはややオイリー。57.9%の刺激には少し若さも感じられますが、想像通りリッチなボディ感のあるしっかりした飲み応え。香りほど甘みが前面に出た感じではなく、ダルモアの特徴と思われるモルティなコクのある旨みにバニラ＋花蜜系の甘みとペッパー＋ウッド系のスパイス感がバランスよく絡みます。余韻には渋皮系の軽いほろ苦さを伴うナッツ感やほんのりフレッシュフルーツ系の酸味も現れます。期待通りの美味しさで、少量加水もそれぞれの香味が分かりやすくなりお薦めです。

上記紹介でも触れましたが、楽しみにしていた先述のオフィシャル品２種とのブレンドもやってみました。ダルモアらしさを失うことなく、いい感じに香味がブーストされ、味わいに複雑さも加わりたいへん美味しいですよ😋。

P.S. 最近、「12年」の並行輸入品の中には43%のものもあることが分かりました。扱っている酒販店は多くはなさそうですが、機会があれば試してみたいです。