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⑩ Koval Rye Amburana Barrel Finished　コーヴァル ライ アンブラーナバレル　50%　¥1600 / 1760

※ イリノイ州コーヴァル蒸留所製ライウイスキー。マッシュビルは通常品の「コーヴァル ライ」と同じライ麦100%で、カシャーサの熟成に使われるブラジル原産の樹木、アンブラーナの樽で追熟が施されている。カシャーサにおけるアンブラーナの香味は私もとても好きだが、それを使ったウイスキーは初体験になる。ライウイスキーのスパイス感にアンブラーナのエキゾチックな香味がどう作用するか大いに楽しみ。50%。

★追記：当店では現在６品のカシャーサがメニュー入りしていますが、中でも私のお気に入りはウェーバーハウスの「アンブラーナ」。ブラジル原産のアンブラーナの樽で熟成されたことによる、桜餅とココナツを合わせたような独特の香木系の香味が魅力的です。アンブラーナはマメ科に属するらしいですが、最大直径80ｃｍ、高さ20m以上にも達するという樹木で、木材としての他、そのオイルには抗炎症効果があり、薬用としても使われています。

そして本品はそのアンブラーナの樽で追熟を施したライウイスキー。アンブラーナ樽を使ったウイスキーは初めて見ました。限定生産品のようでそれなりのお値段でしたが、これは試してみたい、と仕入れてみました。

さて、そのお味ですが、香りからすでに「ウェーバーハウス アンブラーナ」と共通するアンブラーナ独特のエキゾチックな甘みのある香味が漂います。ローズのようなニュアンスも。ライウイスキー特有の香ばしいスパイス香ともいい感じに調和しています。口当たりはスムーズ。樽由来の上品な香木系のアロマを伴う「コーヴァルライ」らしい柔らかい甘み。飲み下すとそこにライウイスキーらしい香ばしいスパイス感が50%の刺激と共に加わります。非常に個性的かつエレガント。期待をさらに上回る高い完成度でした。特殊な香味なので誰にでも好まれるタイプではないのかもしれませんが、個人的には心からオススメです。

アンブラーナはブラジルの森林が減少している影響で生息域が減ってきている、という話があり、その木材が今後どの程度安定した供給があるのか心配なところではありますが、ウイスキーとの相性も悪くないことが証明され、今後他のウイスキーでも使われるようになるかもしれません。ちなみにアンブラーナ樽を使ったラムは既にひとつ仕入れてあり、これも楽しみにしていますので、折を見て投入したいと思います。

⑪ Koval Single Barrel Rye　コーヴァル シングルバレル ライ　40％　¥900 / 990

★ この機会に「コーヴァル ライ」の通常品も同時投入します。度数が異なりますが、アンブラーナの香味を確認するのに飲み比べてみるのも楽しいのではないでしょうか。2008年、イリノイ州シカゴに創業したコーヴァル蒸留所はオーガニックにこだわった原料を使用、独自に開発したハイブリッドスチルによる革新的なウイスキー造りで高い評価を獲得。現在のアメリカにおけるクラフトウイスキー・ムーヴメントの旗手となってきました。「ライ」は100%ライという珍しいマッシュビルで、シングルバレル製品。メイプル感のある優しい甘みとライらしいスパイス感がバランスよく感じられる味わい。同じコアレンジの「コーヴァル バーボン」が47%なのに対し、40%でのボトリングはハイプルーフ好きとしては少し残念なのですが、優しい甘みの穏やかな飲み口はライウイスキーの良き入門品となる可能性を感じます。