BLOG

⑧ Ardmore Tradition　アードモア トラディション　46%　¥800 / 880

※ ハイランドモルト。アイラとはまた異なる穏やかなピートスモーク感が魅力のアードモア。フェノール値は12～14ppmとされている。本品は2015年に免税店向けに３月に導入した「トリプルウッド」と同時にリリースされた。バーボン樽とクォーターカスクによる２段熟成で、それ以前のオフィシャルボトルだった「トラディショナルカスク」の後継品。穏やかなピートスモークとクリーミーなバニラ感やオーク感がバランスよく調和。スタンダード品「レガシー」の40%に対し46%でのボトリングでよりリッチな味わいとなっている。46%。

★追記： 現在流通しているスコッチのシングルモルトのオフィシャルボトルの中で、おそらく一番お安い価格帯で購入できるのが「アードモア レガシー」。私はこれを非常に高く評価していまして、柔らかいピート感とバニラ系の甘みのバランスが秀逸な素晴らしくコスパの高い品だと思っています。ただ、ハイプルーフ好きとしてはその40%でのボトリングがちょっと残念で、46%の本品はきっとさらに美味しいに違いない、と高い期待をかけていました😊。元々免税店向け商品ではありますが、終売になってしまったのか、このところ売っているのを全く見かけなくなってしまいました。今となっては希少品なのかもしれません。では以下、飲んでみた感想です。

香りは柔らかいピート香が中心。その奥にはバニラ＋オークスパイスの香りも。「レガシー」の方が甘みは明確に感じられる印象。口当たりはスムーズ。オークスパイスに程よいアーシーなピート感の加わったほろ苦くドライな味わいが先に来て、その後からバニラ系の甘みが追いかけてきます。飲み下すと46%らしいペッパー系のスパイス感のあと、バニラ系の甘みと柔らかいピート感がハーモニーとなって再び湧き上がります。期待通り飲み応えのある味わいです。

しかしながら、「レガシー」に顕著なバニラ系の甘みは本品ではやや控えめで、より硬派な味わいと言えそうです。そもそも本品は単純に「レガシー」の46%版というわけではなく、「レガシー」にはノンピート原酒（オフィシャルのリリースはありませんが、ボトラーズ品では「アードレア」と呼ばれています。）が20%加えられているとされています。一方本品は100%ピーテッド原酒なので、そこが微妙に異なるフレーバーバランスとなっていると思われます。いずれ「アードレア」も導入してみましょうかね😉。