back
★11月の新入荷⑬★Writers Tears Double Oak
2023.11.29
⑬ Writers Tears Double Oak ライターズティアーズ ダブルオーク 46% ¥800 / 880
※ アイリッシュポットスチルとアイリッシュモルトをブレンドしたありそうでなかった新しいアイリッシュウイスキー。ライターズティアーズは1999年創業のウォルシュウイスキー社のブランド。「ダブルオーク」はアメリカンオークのバーボン樽とフレンチオークのコニャック樽の2種の樽で熟成というこれまた珍しい試み。その結果はISC2019で最高金賞、SWSC2020で金賞と高い評価につながっている。甘いバニラの香りがシナモンのニュアンスと調和し、プラム、洋梨、ブドウ、シトラスの香味がチョコ感を伴うスパイシーな余韻へと続いていく。46%。
★追記:本品の製造元、ウォルシュウイスキー社のトップ、バーナード・ウォルシュ氏は2016年にウォルシュ蒸留所を創業した人物。そのウォルシュ蒸留所は2019年にイタリアのイルヴァ・サローノ社が完全子会社化し、同時にロイヤルオーク蒸留所と改名。現在、日本でも人気となっている「バスカー」をリリースしてアイリッシュの新興蒸留所の中でも屈指の成功を収めています。この状況をウォルシュさんはどう見ているのでしょう。喜んでおられるならいいですが、悔しい思いをしていたら気の毒ですよね😢。
そのウォルシュさんが蒸留所経営から手を引き、ボンダー(スコッチでいうブレンドも手掛けるボトラーズのような業種)として展開するブランド、ライターズティアーズ。私は基本的には自社蒸留原酒製品で評価したい派ですが、そもそもなくなってしまったのでは仕方ない。応援したくなります。お手頃価格ながら非常にコスパの高い品質の「バスカー」の礎を築いた人ですから、負けずに質の高い製品を造ってくれそう、と期待してしまいます。では、飲んでみた感想です。
軽い酸味を伴うコクのあるフルーティな甘みにシナモン、カルダモン系+ウッド系のスパイス感を伴うナッツ系オイルのような香ばしさが絡みます。淡めの香り立ちとは異なり、味わいは比較的濃くしっかりしています。ボディには3回蒸留らしいすっきりしたところを感じますが、味わいがリッチなので軽くは感じません。余韻にはふわっとコニャックを想起させる香味もなるほど感じられます。46%の飲み応えもいい感じで国際的品評会での高い評価も頷けます。
こちらも比較的お手頃価格ながら完成度の高い、バスカーに勝るとも劣らないコスパの高い品と言えそうです👍。香ばしさや味わいのリッチさはアイリッシュポットスチル由来なのかな、というイメージ。コニャック樽由来の香味は例えばグレンリベットの「14年コニャックカスク」ほど明確ではありませんが、余韻にふわっと香る香味や、フレンチオーク樽ならではのスパイス感もあり、さりげなくその効果を示しているように思われます。
日本にはあまり入ってきていないようですが、ライターズティアーズは本品の他にもいろいろなバージョンを発表しています。ぜひもっと多くの製品が輸入されることを期待したいです。