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⑩ Ichiro’s Malt & Grain World Blended Limited Edition　イチローズモルト＆グレーン リミテッドエディション　48%　¥1750 / 1925

※ 日本製ブレンデッドウイスキー。今や世界的評価を獲得した秩父蒸留所自社製のモルト原酒をキーモルトに、厳選した８蒸留所の輸入モルト原酒と２蒸留所のグレーン原酒を使用した「ワールドブレンデッド」。詳細は非公表ながらスタンダード品「ホワイトラベル」よりも熟成の長い原酒を使用したハイレンジ品。大人気のイチローズモルトの「リーフシリーズ」よりも定価は高く、製造側の自信がうかがえる。熟したプラム系のまろやかな酸味を伴う軽やかな綿菓子のような甘みに心地よいウッディな樽感が調和する。48%。

★追記：2008年に製造を開始した秩父蒸留所。現在の日本の歴史的なクラフト蒸留所ブームを引き起こしたのはまさに同所の製品の評価の高さにあると言えるでしょう。小規模の蒸留所でも頑張れば素晴らしいウイスキーが造れる、という希望を後進に伝えたパイオニア的貢献は、メジャーリーグにおける野茂投手のような存在と言えるのではないでしょうか。

本品はその秩父蒸留所が自社製原酒と輸入原酒をブレンドした「ワールドブレンデッド」のハイレンジ品。最初にリリースされたのは2018年頃と思われますが、順調にバッチを重ね、ブレンデッドウイスキーとしては定価¥11000となかなかのお値段でありながらも高い人気を維持しています。では、飲んでみた感想です。

ほのかな酸味を伴うアプリコット＋ハチミツ系の甘みに控えめなスパイス感とほろ苦い樽感がバランスよく絡みます。ボディはミディアム。ブレンデッドらしいすっきりした質感を持ちながらも味わいにグレーンの主張はそれほど感じず、モルト原酒の香味と美しく調和している印象です。飲み下すと48%の心地よい飲み応え、程よくコクのある上品な甘み、ほろ苦い樽感が実にバランスよく感じられる余韻。強烈なインパクトは感じませんが、実に巧妙にブレンドされている印象でついもう一口飲みたくなる後を引く美味しさです。

ついつい杯の進むウイスキーがお高いというのは消費者にとっては悩ましいところですが、秩父蒸留所は2019年秋に第２蒸留所を稼働。モルトウイスキーの生産能力はそれ以前の５倍増となったとのこと。それらの原酒が仕上がってくればもう少しお安く飲ませていただけたりしないかなあ･･･😅。