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★12月の新入荷⑪★Dupont 13y [Cadenhead]

2023.12.28

 

⑪ Dupont 13y [Cadenhead] デュポン 13年 [ケイデンヘッド] 44.8% ¥1500 / 1650

※ ペイドージュ地区デュポン蒸留所製カルヴァドス。ウイスキーのボトラーズとして有名なケイデンヘッドがリリースした珍しいカルヴァドス。軽くトーストしたフレンチオークの新樽による13年熟成品。ボトラーズボトルらしくカスクストレングス品だが、モルトウイスキーと異なりカルヴァドスは熟成段階で加水を施すことがよくあり、44.8%とそれほどハイプルーフではない。りんご感はもちろんだが様々なフルーツの香味が感じられ、ウッディな香味やスパイス感がアクセントとなった奥行きのある味わい。

★追記:ボトラーズのケイデンヘッドがカルヴァドスを初めてリリースしたのは2019年秋。そのときのケイデンヘッドの公式ニュース記事によれば、本品を含む4種をリリースするとありますが、本品以外のケイデンヘッドのカルヴァドス製品に関する情報は全く見つかりません。その後も新たなカルヴァドス製品を出したような情報も見当たらず、「ケイデンヘッドのカルヴァドス」は相当レアな品物と言えそうです。

本品の生産者デュポン蒸留所はその起源が1887年に遡る歴史ある蒸留所。カルヴァドスの銘醸地ペイ・ドージュ地区に自家農園を持つ現在も家族経営の蒸留所で、熟成にフレンチオークの新樽を多く使う蒸留所として知られているようです。本品もフレンチオーク新樽による13年熟成品、しかもカスクストレングス品ということで、デュポンの魅力をしっかり味わえることが期待されます。

モルトウイスキーを好んで飲む方なら、44.8%という度数は「カスクストレングスなの?」と思うかもしれません。モルトウイスキーのカスクストレングスは普通50%を超えているものですものね。カルヴァドスは通常40~43%でボトリングされますが、生産者の間では、それくらいの度数に仕上げるには、ウイスキーのように熟成後に加水して調整するのではなく、原酒が若いうちからある程度加水した状態で熟成させていく方が美味しいカルヴァドスになる、と考えられているようです。本品も若いうちに加水され、13年の熟成を経て樽出しされた後には加水をしていない製品と考えられます。ただし、中には高い度数のまま熟成されたハイプルーフのカスクストレングス製品のカルヴァドスも存在します。

さて、私もとても楽しみにしていた1本。どんなお味なのでしょう。以下、飲んでみた感想です。

香りはアップルティーを思わせるような甘みのあるリンゴ香にウッディな樽香の混じった深みのある香り。熟成年数の近い「アドリアンカミュ12年」(41%)と比較しても濃厚な美味しそうな香りがします。

口当たりはスムーズ。ほのかなカラメル感を伴う焼きりんごにバナナを加えたようなフルーティなアロマに軽い酸味、柔らかいシナモン+ウッド系のフレンチオーク新樽らしいスパイス感、茶葉をたっぷり使ったビターなアップルティーのようなほろ苦い樽感が絡みます。甘みにはまろやかさがあり、ほろ苦い樽感とバランスよく調和したその深みのある味わいは13年よりもさらに長熟に感じられる印象です。44.8%の度数もしっくりくる飲み応えを演出しています。いやあ、素晴らしいです👍。

今のご時勢ではこのレベルのカルヴァドスはもうなかなかこのお値段でお出しできる価格では入手できないだろうと思われる1本。ぜひご賞味ください🎵

 

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