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② Yuza Single Malt 2023　Yuza (遊佐) シングルモルト 2023　51%　¥1800 / 1980

※ 山形産ジャパニーズモルト。遊佐蒸留所は2018年、山形の日本酒メーカー金龍が世界に通用するウイスキーを目指し酒田市に設立。オーセンティックで正攻法のモルトウイスキー造りを信条としている。本品は同所のハウススタイルの原点と位置付けたリリース第３弾。セカンドフィルバーボン樽熟成のノンピート原酒を主体とし、バニラやハチミツの香味が独特のフルーティさやなめらかさを持つとされる同所の原酒の特徴を強調、わずかに加えた25ppmのピーテッド原酒が隠し味的に味わいに深みを与えている。51%。

★追記：ジャパニーズウイスキーの人気の高まりを受け、近年驚異的な勢いで増えてきている日本国内のウイスキー蒸留所。蒸留所を創業するというのはそれなりにコストのかかることなので、こんなに増えてどれだけの数が生き残れるんだろう･･･と余計な心配をしてしまいます😅。このところそうした国内の新興蒸留所のシングルモルトもリリースされるようになってきました。応援したい気持ちは山々なのですが、なかなかのお値段のものが多く、ちょっと手を出しにくいところ。新興蒸留所の製品がある程度高価なのは理解できるのですが、海を渡ってくるスコッチの新興蒸留所の製品もそこまでは高くないことを思うと「ちょっとお高すぎるよねえ･･･」と思ってしまいます😓。

本品もやはりなかなかお高いお品で定価は13,750円（税込）。そのお値段では･･･と思うところですが、遊佐蒸留所に関する各メディアの記事などを読んで、「日本らしさ」を追求するのではなく、「世界に認められるウイスキーを」とスコッチウイスキーを模範としたそのオーソドックスで愚直な酒造りの姿勢にちょっと興味を持っていました。また、山形は私の好みに合う日本酒が多いことも気になった理由ですかね😊。リリース第３弾の本品は「遊佐のハウススタイルの原点」と位置付けた品ということで、「じゃあ試してみようかな」と導入に至った次第です。定価的には各月の新入荷の「エース級」ですが、正直「エース」のお味を期待するのはどうかと思い、少し提供価格を下げて今月の２番手として投入してみました。さて、どんなお味か、以下飲んでみた感想です。

舌触りにはまろやかさとしっかりしたボディ感があり、酒質の高さがうかがえます。香りにも感じられた、りんご＋バニラのほんのりと甘みのある香味を感じる上品でデリケートな味わい。飲み下すと51%らしい刺激にペッパー系のスパイス感とほのかなほろ苦さを伴うオーク感。ピート感はほとんど感じませんが、隠し味的にボディ感を補完し、味わいに深みを与えている印象です。やや淡めのクリーンな味わいながらきれいにまとまった仕上がりで、51%でのボトリングもストレートで飲むのに適した度数として吟味して選ばれたのだろうな、という感じがします。

若いウイスキーとしてはたいへんよくできており、51%の度数も本品の良さをうまく引き出していて美味しいと思いますが、率直に言わせてもらえば「13,750円という定価も納得」とは言えないかなあ、というところでしょうか😅。ただ、真面目に一生懸命造っていることは感じられる品だと思います。遊佐蒸留所の今後にも期待したいです。