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★1月の新入荷③★Kilchoman Small Batch Japan No.2
2024.01.13
③ Kilchoman Small Batch Japan No.2 キルホーマン スモールバッチ ジャパン No.2 50.1% ¥1700 / 1870
※ アイラモルト。稀少な樽を組み合わせたキルホーマンの実験的リリース品「スモールバッチ」シリーズ。少量生産のため、各国(地域)向けに異なるバージョンがリリースされている。本品はその日本向け第2弾。原酒構成は46%に調整されたバーボン樽70%+オロロソシェリー樽5%にカスクストレングスのカルヴァドス樽25%をブレンド。フェノール値は各原酒とも50ppm。キルホーマンらしい鮮烈なピート感+柑橘感にリンゴの花やフルーツの香味が加味されている。50.1%。
★追記:「スモールバッチ ジャパン No.1」を導入したのが2020年12月。もう3年経ちましたか。キルホーマンの限定品はその後も何本か導入しましたが、どれもお客様の評判がよく、本品も期待を込めての投入です。「ジャパンNo.1」の原酒熟成はバーボン樽70%+シェリー樽5%+マデイラワイン樽25%という構成でした。今回はマデイラ樽がカルヴァドス樽に変化。カルヴァドス樽を使ったピーテッドモルトは私も初めて飲みます。では、飲んでみた感想です。
香りはキルホーマンらしいヨード香を伴うフレッシュなピート香にフローラルな甘みを感じる香り。「マキアベイ」と似た香りですが、「マキアベイ」はよりシトラス感を、本品はフローラル、あるいは果実系の甘みを強く感じます。
舌触りはスムーズ~まろやか。全体的にすっきりした味わいで、爽やかなピート感と柔らかい甘みのフルーティさを感じる味わい。これまで数種類を飲んできてキルホーマンは熟成樽の違いでかなり味わいに幅がある印象ですが、系統としてはフラッグシップ品である「マキアベイ」に近い味わいのイメージです。カルヴァドスの香味というのは正直よくわかりませんが、フレンチオーク由来と思われるウッディで爽快なスパイス感は感じられます。甘みはマキアベイの方が強く感じられ、こちらはそのスパイス感がひとつの特徴と言えそうです。
「No.1」と比較すると「No.1」のマデイラ樽由来の香味のほうが明確で、独特の複雑な香味を感じます。カルヴァドス樽を使った品は当店メニューには「ル・ジン」や「ウエストコーク」がありますが、共通するイメージとしてカルヴァドスの原料であるりんごの香味はやや捉えにくく、独特の爽やかな香味やフレッシュなウッド感が特徴となる傾向があるように思われます。
本品は「日本向けスモールバッチ」ですが、カルヴァドス樽の代わりにソーテルヌ樽を使ったアメリカ向け「スモールバッチ No.2」も入手できましたので、いずれ折を見て投入してみたいと思います。