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★1月の新入荷⑧★Tullamore Dew Phoenix
2024.01.24
⑧ Tullamore Dew Phoenix タラモアデュー フェニックス 55% ¥1200 / 1320
※ アイリッシュウイスキー。タラモアの町と歴史へのオマージュを込め2013年にリリースされた限定品。フェニックス=不死鳥はタラモアの町の紋章で、1785年の熱気球の墜落事故による大火災から復興したことが由来となっている。オロロソシェリー樽で熟成されたポットスチルウイスキー原酒を中心としたモルト原酒、グレーン原酒のブレンデッド。フィニッシュにもオロロソ樽が使われている。ブレンデッドアイリッシュとしては珍しいハイプルーフ品。香ばしさやほろ苦いオーク感が特徴と言えそう。少量加水すると甘みが前に出る印象。「タラモアデュー12年」とのハーフ&ハーフは絶品。ぜひお試しを。55%。
★追記:オリジナルの「タラモアデュー」は「ジェムソン」に次ぐアイリッシュ第2位の売り上げを誇る名ブランド。日本でもある程度の知名度がある銘柄と言えるでしょう。元々は1829年創業のタラモア蒸留所で造られたブランドですが、同所は1954年に閉鎖。しかしその後もパワーズ蒸留所やミドルトン蒸留所で生産が受け継がれてきました。2010年には「グレンフィディック」などで知られるスコッチの名門ウイリアムグラント&サンズがブランド権を取得。同社は巨額の投資をして2014年、ブランドの生まれ故郷タラモアに新しいタラモア蒸留所を建設。2018年にはグレーン蒸留施設も完成し現在はそこで生産が行われていますが、現時点で流通している製品にどの程度新生タラモア蒸留所製原酒が使われているのかは分かりません。本品は2013年リリースの限定バージョンということで、ミドルトン蒸留所製と考えていいでしょう。
「グリーンスポット」などの「スポット」シリーズや「レッドブレスト」など名品を生み出しているミドルトンのポットスチル原酒の比率の高い、55%というハイプルーフのブレンデッドアイリッシュ。オリジナルの「タラモアデュー」とはまた異なる味わいが期待されます。では飲んでみた感想です。
香りは柔らかいスパイス感を伴う深みのあるオーク香にシェリー樽由来のフルーティさとバニラ系の甘み。55%ながらアルコールのツンとする刺激はほとんどありません。口当たりも非常になめらかで、ほろ苦いオーク感、シェリー樽由来のフルーツ感やスパイス感、ポットスチル原酒由来の香ばしさ、その奥にはコクがありながらも控えめなカラメル+バニラ系の甘み。シェリー樽フィニッシュとのことですが、シェリーの主張は穏やかで、ほろ苦さがしっかりしたボディ感を醸しながらもブレンデッドらしいすっきりしたところも感じられバランスのいい仕上がりです。余韻にはオロロソ樽由来のドライフルーツ系の香味が現れ、オーキーなタンニン感や甘みと美しく融合します。非常に高い完成度のブレンデッドです。
上記説明にも書きましたが、「12年」(40%)とハーフ&ハーフでブレンドすると、「12年」の持つフルーティな甘みと本品の持つほろ苦さや味わいの深みが混ざり合い、47.5%程度の飲み応えある度数で実にリッチな味わいになります。ポットスチルのフレーバーが強調される印象も。こちらもオススメです♪