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★3月の新入荷⑥★Dublin Liberties Copper Alley 10y

2024.03.21

 

⑥ Dublin Liberties Copper Alley 10y ダブリンリバティーズ カッパーアレイ 10年 46% ¥950 / 1045

※ アイリッシュモルト。ダブリンリバティーズ蒸留所は2019年より生産を開始しているが、本品は他所製のバーボン樽熟成原酒に30年オロロソシェリーの熟成に使用された樽で追熟をかけた計10年以上熟成品。原酒はクーリーかブッシュミルズ製のようだが、2回蒸留か3回蒸留かが明らかにされてなく、どちらなのか不明。「カッパーアレイ」はダブリンの17世紀にコイン鋳造所のあった古い通りの名。シェリー樽由来のプルーンや完熟ブドウ系の香味、ゴールデンシロップ系の甘み、ダークチョコ系のほろ苦さが融合した飲み応えのある仕上がり。46%。

★追記:近年、活況に沸いているアイリッシュウイスキー業界。今世紀に入ってから続々と新しい蒸留所が誕生し、現在は30を超える蒸留所が稼働していますが、2000年の時点ではブッシュミルズとミドルトン、そして1987年設立のクーリー(生産開始は1989年)の3つの蒸留所しかありませんでした。この数年、様々な新ブランドのアイリッシュウイスキーが出てきていますが、10年以上の熟成品となると、まだ基本的にはこの3所のどこかで蒸留された原酒を使用している可能性が高いと考えられます。(2003年創業のウエストコーク蒸留所の可能性もありますが、同所が生産力を増強した現在の新蒸留所に移転したのが2014年なので、ウエストコークのオフィシャル品以外は10年以上熟成品が同所製原酒の可能性は現時点では低いと思われます。)このうち、ミドルトンはモルトウイスキーの生産は終了。モルトウイスキーは基本的にはブッシュミルズかクーリーの原酒を使っていることが濃厚です。さらにブッシュミルズは3回蒸留、クーリーは2回蒸留なので、蒸留回数が示されていれば、どちらの原酒を使っているのか推察できるわけです。

本品も蒸留所名を冠してはいますが、自社蒸留の10年熟成品はまだまだ先の話。どちらかの原酒提供を受けたモルトウイスキーのはず。しかしどこにも原酒調達元も蒸留回数も書いてなく、どちらなのか推定はできませんでした。

実は私としては「2回蒸留のクーリーであってほしい」という思いがありました。というのは今回の「アイリッシュ特集」のラインナップには「ブッシュミルズ 10年 シェリーカスクフィニッシュ」があり、こちらもバーボン樽で基本熟成し、シェリー樽で追熟をかけた計10年以上熟成品で46%でのボトリングと本品とほぼ同じプロフィールのブッシュミルズのシングルモルト。逆にクーリーの原酒を使ったモルトはなかったので、本品がクーリー製原酒なら飲み比べが一段と楽しそう、と思ったからです。

さて、どうなのか、飲んでみましたところ・・・。このすっきりした質感は3回蒸留のブッシュミルズっぽいですね😅。その点は残念でしたが、私が本品を仕入れるモチベーションとなったのは「30年オロロソシェリーの熟成に使用された樽で追熟」という謳い文句。期待した上質のシェリー樽由来の香味は存分に感じられる仕上がりで、すっきりしたボディとリッチな香味の融合した美味しいアイリッシュモルトでした。またいずれ、似たようなプロフィールで2回蒸留のアイリッシュモルトも仕入れてみたいと思います。

 

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