BLOG

11月の新入荷、最後の１本はメジャーなようでそうでもないバーボンです。

⑬ Jim Beam Single Barrel 54%　ジムビーム シングルバレル 54%　¥800 / 880

※ 2019年末にリリースされたバーボンの名門、ジムビームの新作。47.5％のシングルバレルはあったが、こちらはほぼバレルストレングスの54％。日本へは未正規輸入。本製品に使われる原酒はジムビーム用の１％未満とされ、厳選された樽のみを使用。りんご感やバニラ感を伴う甘みにほんのり焦げ感を伴う樽感が絡むしっかりした味わい。54％でもとげとげしさはない。「美味いジムビーム」をお試しあれ。

ジムビームを生産するビーム社は2014年にサントリーが買収に成功。現在はビームサントリー社となっていますが、そのサントリーからは本品は日本発売されていません。思うに、ジムビーム蒸留所で生産されるバーボンにはジムビームの他、プレミアムレンジとしてブッカーズをはじめ、ベイカーズ、ノブクリーク、ベイシルヘイデンなど様々な銘柄が正規輸入されており、本品を正規輸入する必要があまりない、というところでしょうか。特にノブクリークの存在はアルコール度数、価格帯としても本品と同じような位置付け。ノブとの住み分けが難しい、という判断なのかなと思われます。

ということでテイスティングはノブクリークと比較してみました。

色合いはノブクリークとほぼ同じ。54％でありながら鼻を突くようなアルコール感は全くなく、ブラウンシュガー系の柔らかい甘みを感じる香り。ノブクリークともよく似ていますが、ノブクリークの方が幾分フレッシュなイメージでりんご感が感じられます。

口にするとまろやかな舌触りが印象的。柔らかい酸味を感じます。そこにブラウンシュガー系のこちらも柔らかい甘み。飲み下すと54％の刺激とバーボンらしいほんのり焦げ感のある新樽の香味。54%ながら濃厚な味わいではなく、酸味もあるせいか比較的すっきりした味わい。ノブクリークとやはりかなり似た味わいと言えそうですが、ノブの方がやや味わいは濃厚に感じられます。すっきり感がひとつの 特徴と言えそうです。

後口もブラウンシュガー系の柔らかい甘みが優位でそこに54%の心地よい刺激が絡む余韻。余韻もやはりすっきりしています。

全体的な印象としては９年熟成原酒中心のノブクリークよりも少し若い原酒による構成なのかな、というイメージ。正規日本発売するならノブクリークより少し安くしなければならないのかもしれません。しかしながら54％のハイプルーフにまろやかさとすっきりした飲み心地を備えた本品も十分魅力的な一品だと思います。

以上、11月の新入荷紹介でした。12月は周年の月ということで、ちょっといいお酒たちを導入する予定です🎵